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やまね洞 で居眠りしていたいけど(ひとり本屋のぶつぶつ)

ひとり本屋「やまね洞」の中のねこ店員(ニンゲン)が、本などの話を思いつくままに。

【ひとり読書会 第03回】貝原益軒「楽訓」 -03- 読みくだしの回

ちょっと間があいて、お忘れかもしれませんが、ちゃんと読みます。

ひとつがき、ひとつずつ。

ただ、どうも、読みくだしと現代訳を同時にやってしまうと、答え合わせ的な楽しみがないような気がしたので、いったん、読みくだしだけを書いてみようかと思います(だとすると、原文もいれたほうがいいのだろうか・・・)。

 

★「楽訓」本文(読みくだし)★

無理に読む必要はありません。
読んでみようかなと思った方はチャレンジしてみてください。

 

一、我が輩(ともがら)、経史に契りを結べる縁(えにし)深ければにや、書(ふみ)に対すれば、いつとなく、またなく楽しくおもほゆるは、天より幸いを厚く下し給えるなり。
およそ、天の物を生じ給うこと、ふたつながら全からず、かれこれ足らいぬるはまれなり。故に、こなたを得れば、必ずかなたを失う。例えば、花麗しければ、実よからず、実よければ花麗しからざるが如し。また、千葉(せんよう)の花には実なし。この故に、才学ある人は多くは貧(まど)し。学ありてまた富貴ならば、2つながら足らえる幸いなり。これ、得がたき理(ことわり)なれば、かかる人は世にありがたかるべし。才学ある人の富み貴(とうと)くして幸い並びぬるは、天の惜しみ給うところにして、いと難(かた)き事になん。また、天のかかる人を貧賤にして苦しめ給えるは、その人によりて、その徳を玉にせんとし給える理(ことわり)もありぬべし。才学において幸いあらば、貧賤にして時にあわざる事を憂うべからず。我が輩、かかる愚かなる心もて、もし富貴にして盛んに奢り怠りにならいなば、文学を嫌い、道に志なくして、楽しみなかるべし。然れば、自ら貧を甘んじて、富貴をうらやむべからず。


一、書(しょ)を読み、字を写すに、明きらけき窓、浄(いさぎよ)き机、筆硯紙墨(ひんけんしぼく)の精良(せいりょう)なるを得て用いるも、また、人生の一の幸いなり。この楽しみを得る者少なしと、蘇子美(そしび)がいえるも、書生は貧しき人多ければ、かくいえるなるべし。また、貧しきは燈(ともしび)なし。古(いにしえ)には、雪に映(てら)し、蛍を聚(あつ)め、壁を穿(うが)ちて書(しょ)を読みし人だにあれば、今、この6つの助けを得て燈火(ともしび/とうか)をやや親しむ人は幸いありと思い、勉(つと)めて書を読むべし。

 

★猫店主の一言★

長さ的に、ひとつがき2項目まで読み進めてみました。

ひとり読書会ですけど、ご意見絶賛募集します。

 

暑いですけど、気をつけて過ごしましょう。

 

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