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やまね洞 で居眠りしていたいけど(ひとり本屋のぶつぶつ)

ひとり本屋「やまね洞」の中のねこ店員(ニンゲン)が、本などの話を思いつくままに。

【ひとり読書会 第12回】貝原益軒「楽訓」 -12- 現代文の回

図書かふぇ やまね洞の猫店主です。

この回は、書いては消し、書いては消しで、UPにまでたどり着けず、ここまできてしまいました。時間があいてしまってごめんなさい。

先週の日曜日に、戸越八幡神社一箱古本市に参加してきました。
駅すぱあとご推奨の電車には乗れず、戸越駅に着いてから神社までの道を1本間違えて、神社がどこだか分からなくなってしまい、すっかり遅刻。
情けなし。(T_T)

店出しを終えて落ち着いてから、出店していた「七星珈琲店」のドリップコーヒーをいただきました。
"アツアツ"で出すこともできるし、"飲みやすい温度"でも提供できますよというお言葉をいただいたんですが、当日は、10月なのに30℃超えの暑い日でしたので、つい、飲みやすい温度でお願いしました。かなりぬるめで渡されたコーヒーは、深煎りで、好みに近い味でした。

 

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七星珈琲店のコーヒー

今週になってからは何だかんだで、さらにがたがた、ばたばた、少し睡眠不足か、老化進行か。突如、ポチッとボタンが押されたように思考回路が動かなくなったりしています。もともと動きがおそい猫店主。もっとロートルになるのか。あまりなりたくないなあ。

でも、とっちらかりながら、少しずつでも「図書かふぇ やまね洞」を創っていきたいです。
やれるかなと思うことはいくつかあります。
なかなか時間がとれないでいますが。
がんばるよ、うん。

では、今日の本題の「楽訓」現代語訳にいきましょう。

前回の読みくだしは、「楽訓」本文の冒頭でした。「総論」の最初です。
よろしくお付き合いください。

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古民家の居間。文机を置いて読書(あくまでもイメージ)。


★猫店主的現代文訳★

前回読み下したところはこんなふうに読んでみました。
参考までに、前回の読みくだしの回を貼っておきます。

 

yamanedo.ieneko-sha.com

 
*********

 一、天地(あめつち)の恵みを受けて生きとし生けるもの、いろいろの中で、この上ない位置にいる、人ほど貴きものはない。
なぜかといえば、人は「万物の霊」(生きとし生けるものの上位に立つ、徳を持つ存在)だからである。だから、人として、こうやって生まれてきたことは、非常に得がたい幸いである。それなのに私たちは、愚かにして、人の道を知らないので、天地(あめつち)から生まれてきた人の心を失って、人の行くべき道を行かず、行ってはいけない道に迷い、朝夕に心を苦しめ、その上、自分のことに執着して、他人に情けなく、配慮もなくて、人の憂いを知らない。いたって近い存在である父母に仕えることですら、両親の心に応えていない。
人々と交流し、道を失い、人と生まれたという、その貴き身を無駄にして、鳥獣(とりけもの)と同じように生きて草木とともに朽ちていこうとすることこそ、本来、人としてあるべき姿をなくしている。顔之推(がんしすい)が、「人身は得がたし、むなしく過ごすことなかれ」と言ったということを心にとどめておかなければならない。だから、人は、幼いころから、古(いにしえ)の聖人(ひじり)の道を学び、自分の心に天地(あめつち)から生まれながらにして与えられた「仁(じん)」をおこなって、自分は楽しみ、他人に仁をほどこして楽しませるようにしなければならない。
「仁」とは何か。
慈悲の心をもとにして行うことのできるさまざまな善行をすべて「仁」という。
「仁」とは、善の総体のことである。「仁」を行うことは、天地(あめつち)の御心(みこころ)にしたがうことである。これはすなわち古(いにしえ)の聖人(ひじり)の教え行う人の道である。この道にしたがって、自分も楽しみ、人を楽しませて、人の道を行うようにすることこそ人と生まれたかいがあることで、顔之推が言ったという「むなしく過ごす」のうらみ、残念な思いはなくなるだろう。

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★猫店主の一言(補足とまとめ)★

 

参考にした用語類のうち、人物・引用関連を抜き出して再掲します。

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顔之推(がんしすい):531?-602/603
南北朝末期の学者。山東省出身。孔子の高弟の家系の人。『顔氏家訓(がんしかくん)』をあらわす。

『顔氏家訓』:7巻。600年ごろ成立。子孫のためにさまざまなことを自分の知識経験に基づいてまとめて教え諭した書。子育て、家族、勉強など生活する上での知恵を記録する。日本には、平安時代には入り、江戸期には刊本として流布していた。


「万物の霊」(ばんぶつのれい):近世において、よく使われたフレーズのようです。
へたをすると、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから、○○しなさい!」と言われてしまうような勢いと同じ程度に使われていたかもしれません。
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「仁」についての話が始まりました。
辞書的な「仁」は、いつくしみとか、思いやりとされています。益軒おじいちゃんのいう「仁」とは少し違うのか、同じようなことなのか。考えながら次回の準備をしたいと思います。

 

 

★参照してください★
「楽訓」本文:国会図書館のデジタルコレクション
http://dl.ndl.go.jp/

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