図書かふぇ やまね洞の猫店主です。
ばたばたは続いています(終わることはないかも)。
とっちらかり状態はきっちりと混迷を深めていますが、ちょっとずつ、ちょっとずつ、一箱古本市出店用の本探しをしながら、積ん読された本たちの山移動をしています。
いろいろシリーズ的に書いていきたいなあとは思っているのですが、なかなか手が追いつきません。「あ、これやらなきゃ」とか、日常生活を維持する行動をしているとあっという間に1日が過ぎていきます。でも、すき間に入れ込んで、少しずつ書いていきます。定期的にはならないかもしれませんが、よろしくお付き合いいただければ。
シリーズ的にやりたいことを、今回からスタートさせます。
「ちゃんと考えるためには、ちゃんと知らないとね。」です。
忙しいからといって、考えないとか、知らないでいたらいけないんじゃないかと、心にちょっと引っかかったことをテーマにしていきます。
このシリーズ、テーマはその時々によって変わっていくでしょうし、また、幾つか並行して複数テーマを扱っていくと思います。感想文になるか、本の紹介になるか、書いていく中で形が見えてくるような気がしますので、とにかくはじめてみます。
今回のテーマは「日本国憲法ってなんじゃらほい」。
本当に憲法改正が進むのか、先のことは分かりませんが、そもそも論的なところは知るようにしておいてもよいのではないかというところから、何かよく分からない「日本国憲法」を知ることができるような本を取り上げてみようと思います。
まずは、さわり的な感じで、日本国憲法そのものから。
そして、総ルビ本を。
小学生以上の設定となっています。
松元ヒロ 作/武田美穂 絵
『憲法くん』
講談社 2016年
実はこの本、文字をじっくり読むよりも、声、音で聞いたほうがよいです。読み聞かせ本として挑戦してみたらどうかなあと思ったりします。
というのも、作者の松元ヒロ氏は、コント集団「ザ・ニュースペーパー」出身の芸人さんで、この作品は、憲法施行50年をきっかけに作った舞台用のものなのです。また、作者本人も話していますが、「(憲法前文は)音読するととても心地よいんです。詩のようにも聞こえて、力がわいてきます」(P37)とおっしゃっています。
昔語りや説法などは、お話として話されていたものが記録されて文字化されたもので、文字の読めない人たちに話しやすいように、聞いて分かるように、さまざまな人たちが工夫してきました。日本語にはそうした面もあり、口語と文語は違うものでしたが、明治以降の言文一致という動きから、今では口語優先となっています。だんだん、ことわざや古いお決まりの言い回しも通用しにくくなってきていますから、かたい、小難しい文章、あるいは、漢字が多いともう読みたくなくなるという人もいるようです。でも、ゆっくり読み込んでみると、趣深いところ、教えてもらえるところ、いろいろあって楽しいものです。また、日本国憲法前文は美文であると評価する人もいます。
まず最初は、前文を読んでみることからはじめてみます*1
読み聞かせのイベントなどで結構取り上げられているみたいです。広がるといいなあ。
*1:しかし、歴史的にアプローチしたいのだが、いい感じの本が見つからない・・・。